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ごあいさつ

 2020年7月現在、世界は新型コロナ禍の真っ只中にあります。IMFは、大恐慌以来最悪の景気低迷を警告してきた世界経済見通しを更に下方修正し今年の世界のGDPを-4.9%と予想しましたが、その後もパンデミックの容赦ない拡大は続いています。各国の感染状況はかなり異なる上に、対策もまちまちです。他方、この混乱下でもなお米中対立は悪化の一途をたどり、米国大統領選が控えていることもあって、当面折り合いが付かないと思われます。英国もBREXITの結論を出したものの、その後の交渉は難航しています。経済活動は急速に冷え込み、2020年4~6月期の社債の債務不履行額はリーマンショック直後の2倍となる約10兆円と、四半期で過去最高となりました。
 そのような中で不況脱出のために打ち出された各国の施策や金融緩和により、今のところ株式市場や金相場が堅調に推移しています。
 ところで、かつて日本ではいくつもの困難を乗り越えてきました。例えば、日本の近世では最悪といわれる天明の大飢饉の時は、近隣の藩において数万人単位の餓死者が出た中、白川藩主である松平定信は藩を挙げての施策により、領民からは一人の餓死者も出さなかったと言われています。もちろん、松平定信のその後の施策がすべて素晴らしかった訳ではありませんが、紆余曲折を経て、後の政治、社会、経済の在り方に大きな影響を与えています。この度のコロナ禍の下では、省庁や都道府県の施策の違い、「対面・紙・ハンコ」の慣習や既得権益などの「悪い部分」が浮き彫りになりました。政府は、今度こそ縦割りの組織や各種規制を乗り越えて、内閣主導で最先端IT国家を目指すことになりました。民間企業では、いち早くトンネルを抜けるべく新しい環境の中でのビジネスの競争が始まっています。
 こうした中、今はまだ混乱の最中ではありますが、よりよい世の中となるための一助となるべく、当資本市場研究会は今後も証券界、金融界、産業界、学界等の関係者との連携、協力の下で有意義な調査・研究、提言・広報活動を積極的に進め、わが国資本市場の健全な拡大・発展に一層の貢献をして行く所存であります。
 何卒、引き続き各方面の皆様のご指導、ご鞭撻、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
 
2020年7月

理事長  林 正 和
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